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2005年8月22日 (月)

LVAS; Left Ventricle Assisting System (JB-POT直前講座8)

LVAS; Left Ventricle Assisting System文献によってはLVAD; Left Ventricle Assisting Deviceと表記される場合もある(が、こちらは某社の登録商標なので、一般名としてはLVASが妥当であろう。)

文字通り、LVのポンプ機能を補助する装置であり、心臓移植となるような重症心不全に装着して移植ドナーの出現を待つ場合"bridge to transplantation"にしばしば装着されるが、心筋炎などの一時的な心不全に対しての回復までの補助"bridge to recovery"としても用いられる。この仲間にはRV機能を補助するRVASもある。LVAS+RVASの2つを1人の患者に装着することもあり、これをBiVAS(あるいは両VAS,2階建てVAS)などとも呼ばれる。これらを総称して補助循環という。(IABPやPCPSまで含まれる場合もある。)

日本国内で、この装置をまともに稼動させている病院は10ヶ所以下であり、うちの病院は幸か不幸かその1つである。重なったときには週に3回ぐらいLVASがらみの麻酔をかけることもあり、2005年に日本中でもっともLVASの麻酔をかけているのは私に違いない(エヘン!)。というわけで、世の中の90%以上の麻酔科医はLVASなど目にすることなく麻酔科医人生を終えるのだが、JB-POTの出題アウトラインには、「補助循環」が含まれており、現に第一回試験ではLVASの症例問題が出題された。

というわけで、LVASの試験に出そうなツボを列記すると

1.PFO
LVASはLAもしくはLV心尖部に脱血管を装着し、体外の装置で加圧し、上行大動脈に送血管を装着することが一般的である。装着前のTEEで絶対チェックする必要があるのがPFO(卵円孔開存)の有無である。PFOのある症例で脱血管から吸引を開始すると、陰圧でRA→LAシャントが発生して補助循環が成立しなくなる危険性がある。(PFOの詳細は後日)

2.脱血管の位置および血栓(特にLA脱血)
今日ではLV心尖部に脱血管を装着することが主流であり、LA脱血には問題が多いとされている。しかし、試験対策的には「問題が多い=問題を作りやすい」と考えるべきであろう。LA脱血は、脱血管が深いとすぐMRを作りやすい。また、LV内の血流がよどむために心尖部に血栓を作りやすい。

うちの教授が書いた本もあります。よろしければ買って下さい。

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