« CATCH22 (JB-POT直前講座2006-3) | トップページ | ロス疑惑2006(JB-POT直前講座2006-5) »

2006年8月15日 (火)

Center line method(JB-POT直前講座2006-4)

今日はお盆のせいか、比較的手術件数も少なく、ひさびさに午後はゆっくり心エコー室にこもることができた。エコー室長でもあるM助教授から、いろいろ試験に有用そうな情報を仕入れてきたので、その一端をご披露しようと思う。

「Center line method」とは、左室局所壁運動異常を定量化する方法の一つである。10年前の「coronary steel」、5年前の「ischemic preconditioning」のように、1980年代には循環器業界ではそれなりに流行った単語らしいが、現在の多くの心エコーの教科書では掲載されていない。しかし、JB-POT出題アウトラインには、なぜか含まれているので、受験予定者ならば勉強してもソンはしないと思う。

Centerline_method

Center line methodは、そもそも心カテ造影における壁運動異常の定量化法であった。拡張期と収縮期の輪郭の中点をつなぎ、その中点をつないだ線を基準線とし、そこからの逸脱や肥厚の程度を100分割してグラフ化することによって評価する方法である(詳しくは図をクリックしてください)。

この方法は収縮期と拡張期の双方で明確な輪郭線を描出していることが前提となる。実際の心エコーは、両端のドロップアウトや乳頭筋と心筋の区別などの問題があり、全例で明瞭に描出することは困難である。(日常臨床では、いわゆる「心眼」でトレースして、なんとかしのいでいるのだが・・・)。ゆえに、Center line methodという用語はいつしか、心エコーの臨床現場からは忘れられていったのだと思う。

しかし、近年の心エコー高級機種のなかには、color kinesis(壁運動異常をカラー変化で表示するもの)モードが備わったものがある。Center line methodはその礎としていまも生きているのだろう。


でも、個人的には出題アウトラインとして取り上げるならば、もっと大事なこともあると思うのですが・・・「胸水の描出法」とかね・・・出題委員のみなさま、そろそろアウトラインも改定してもいい頃なのでは・・・?

|

« CATCH22 (JB-POT直前講座2006-3) | トップページ | ロス疑惑2006(JB-POT直前講座2006-5) »

コメント

celterline method は,ワシントン大学の Florence Sheehan, M.D. が考案した方法です。
以下のURLを参照してください。
http://depts.washington.edu/cvrtc/centerline.html
その発表論文の付録のアルゴリズムを参考にして,N88BASICにてPC9801に実装したのが私です。
株式会社グッドマンの西村氏から依頼された大学院生時代のアルバイトでした。
当時PTCAのお医者さん達には重宝したようです。
古き良き時代のお話でした。

投稿: 柴田祥一 | 2010年10月 9日 (土) 19時02分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/126543/11439649

この記事へのトラックバック一覧です: Center line method(JB-POT直前講座2006-4) :

« CATCH22 (JB-POT直前講座2006-3) | トップページ | ロス疑惑2006(JB-POT直前講座2006-5) »