« JB-POT直前講座2006 番外編 | トップページ | LVAS装着術の麻酔 »

2006年12月28日 (木)

Swanが街にやってきた(レニングラード国立バレエ)

SwanといってもSwan-Ganzのことではない。レニングラード国立バレエが演じる「白鳥」が、隣町である坂戸市の文化会館にやってきた。運よくその日の手術は定時で終了し、「仕事帰りにバレエ観劇」という(NYでは当然だが日本では)贅沢な時間を体験できたのでその報告である。

埼玉医大に勤務して7年目だが、坂戸市文化会館へは初めての訪問である。第一印象としては、私が高校時代によく訪れた某県の県民ホールを彷彿させる雰囲気。なんせ、ステージカーテンの裾には「埼玉銀行」の文字が・・・。(ちなみに、埼玉銀行→埼玉協和銀行→あさひ銀行→りそな銀行→埼玉りそな銀行、である)。音楽はテープ使用、新国立劇場やサントリーホールではおなじみの、ロビーでのワインバーなどは当然なく、飲み物は自動販売機、その周囲では普段着の子どもたちが走り回っているのであった。

カーテンが上がった。うーん、ステージが狭い(新国立の半分以下?)。でも、バレリーナたちは流石プロである。狭い場所ではそれなりの振り付けのバージョンがあるのであろう。群舞のメンバーは複雑にフォーメーションを変えつつも、決してぶつかることはない。ステージが狭い分、かえってエネルギーが凝縮して迫力すら生まれている。

主役の王子(アルチョム・プハチョフ)登場、「王子にしては生え際が後退しすぎじゃないか」というのが第一印象だった。白鳥(オリガ・ステパノワ)登場、華がある、同じような白い衣装のバレリーナの中でも、一目で主役とわかってしまう。白鳥と王子の踊り、白鳥の腕は雄弁に語りかけるようであり翼のようでもある。阿寒湖に舞い降りた丹頂鶴のようなイメージ・・・よけいわからないって・・・(後で調べたところ、この2人は同じバレエ学校出身で、去年結婚したそうだ。)悪魔(ウラジミール・ツァル)も、人間業とは思えないほどジャンプの滞空時間が長い。

2幕目でやっと王子はソロで踊る。白鳥のサポートに徹していた1幕目ではわからなかった、彼の卓越したジャンプや回転の技が顕在化してくる。かの有名な黒鳥の32回転では、(観客の拍手の嵐で中断されることを前提として)予めテープにポーズを入れて編集してあり、筋書き通りの拍手喝采であった。

予想外だったは、子どもたちのマナーのよさであった。さっきまで走り回っていた子どもたちが、幕が上がったとたんに白鳥と王子の世界に夢中になっているのが、傍目にも感じられた。渋谷の東急Bunkamuraあたりに出没する、母子で小奇麗に着飾っているものの、上演中に私語やらテレビゲームをしている子どもたちより、私には好ましく感じられたのである。

というわけで、新国立劇場の倍ぐらい感激して、帰路についた。惜しむらくは、会場にはまだまだ空席があったことである(2割ぐらい?)。この演目ならば、きちんと宣伝すれば満席も可能だと思うが、上演当日に病院の同僚で知っている人は皆無であった。ローカルTV&ラジオで紹介してもらう、近くの駅やショッピングセンターにポスターを貼り、演奏会当日には坂戸&北坂戸駅で当日券を販売する、程度の努力はしてもよかったのではと思う。

このブログを見た主催者の皆様、来年もぜひ同バレエ団を招聘してくださいね。宣伝もしっかりね。お願いします。

|

« JB-POT直前講座2006 番外編 | トップページ | LVAS装着術の麻酔 »

コメント

 初めまして、いきなりコメントしてしまってすみません。
 私は今、大学3年生の女です。
 最近医者を目指したいと思い、今年1年間勉強し、医学部を
目指そうと考えています。
 仮に、私が再来年度医学部に23歳で入学すると、卒業は29歳。
研修医を2年間やり遂げると、31歳。そしてやっと医師のスタートに立ちます。
 しかし、31歳とは、世間では結婚・出産適齢期と言われています。このような年齢では、大学入学時に、変な目で見られ、入学が困難になったり、はたまた、医師の世界の中で、やりにくいようなことはあるでしょうか?
 私自身、上記の理想通り、進学できたら、結婚も出産も30代後半になることは覚悟しています。しかし、出産時や子育てをする上で、医療から離れなければならない時はあると思います。
そういったものは、医師としての道や周りの目など影響してくるのでしょうか。

長文駄文、申し訳ありません。差しさわりなければ、子育てと両立している、女医さんの一人としての、現状や意見をお聞かせ願います。

投稿: やや | 2007年1月24日 (水) 21時13分

ややさん、はじめまして

「女医になって仕事と家庭を両立する」ためには「医大合格」と「結婚」を達成する必要があります。「医大合格」のために必要な学力は、「1年勉強すれば、誰でも合格できる」といったレベルの話はありません。(詳細は予備校のHpでご確認ください。)

「結婚」ですが、女医の結婚率は一般女性に比べてかなり低いのは事実です。「現役~1浪」女医で約5~7割、「再受験女医」は1~3割程度だと思います。(同期で3人いましたが、2人は独身、1人は40代後半で結婚)。

大学の同級生男はほとんど年下、カリキュラムが厳しいので外で「合コン」することも困難、30才で研修医になっても同期の若い女医ほどちやほやされない、年齢のつりあった男は皆既婚者・・・
と、「再受験女医の結婚相手探し」は、非常に厳しいのが現状です。

以上の現実を踏まえて、自己責任でご決断ください。

投稿: clonidine | 2007年1月27日 (土) 10時29分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/126543/13230733

この記事へのトラックバック一覧です: Swanが街にやってきた(レニングラード国立バレエ):

» レニングラード国立バレエ新春特別バレエ [走る建築士/未完走紀行]
昨年の暮れに私の住む街の隣町、坂戸市にレニングラード国立バレエがやってきた。家内によると毎年来ていたらしいが、今年は東京フォーラムで新春特別バレエというのをやるとのこと、 昨年の坂戸市での模様は家内のブログに詳細があるのでさておいて、、、今年はチャイコフスキーの三大バレエ、いいとこ取りの3本立てである。 坂戸文化会館というまじかにバレエを楽しめる程よい大きさのホールと比べると東京フォーラム、ステージ自体は坂戸よりかは大きいと思うのだが、何だか、気の抜けたビールのような、、、何か物足りない物を感... [続きを読む]

受信: 2008年1月 3日 (木) 23時12分

« JB-POT直前講座2006 番外編 | トップページ | LVAS装着術の麻酔 »