2013年3月12日 (火)

マスクをしてもメガネが曇らない方法

すでに知っている人には常識な小ネタ。

花粉症のシーズンである。街でマスクをした人々を見かけるが、「マスク+メガネを着用するとメガネが曇って困る」という話をたまに聞く。かといって、「曇らない・・・」を売り文句にするマスクは高価だし、「それでもやっぱり曇った」という話も聞いたので、手術室でよく使用される方法を紹介する。

「マスク上辺の鼻周囲をテープで貼って封鎖」→「吐息がメガネ側に流れないので曇らない」

ただし、化粧崩れはそれなりに発生するので、留意してお試しください。

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2012年5月19日 (土)

日食メガネを作ってみた

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某病院で、レントゲンフィルムの端の黒い部分をかざして太陽を眺めると、いいあんばいで輪郭が見えることを発見した。早速、焼き損じの黒いフィルムをもらって、日食メガネを作ってみた。周囲はティッシュペーパーの空き箱を利用した。

ニュースなどでは「専用グラス以外のものは、赤外線が・・・」と言っているので、AV機器の赤外線通信端末をフィルムでかざすと、通信はとぎれる。という訳で、短時間の使用ならば「直ちに健康被害はない」と考えているが、マネする人は自己責任で。

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2010年4月 1日 (木)

限界医局その後

限界医局に登場したC先生とF先生は、無事に転職を完了したそうである。

彼等の前途に幸多かれと祈りつつ・・・

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2010年2月19日 (金)

現役生命

その日の担当は待機的なoff pump CABGであった。心機能も比較的良好で心臓麻酔としての難易度は特に高いものではないが、最大の問題は体重140Kg(身長170cm)であった。

挿管はクリアできた。Aラインは触れやすく、難なく確保できた。続いてCVおよびSGカテーテルを挿入すべく、大量の肩枕を入れて、猪首を伸展させるようにガムテープで額を手術台に固定した。

いざ刺そう!と構えていると
「オレがやる!」とIIIa部長が登場した。
「え~」と私は一応抵抗するが
「なんかあったら責任問題になるからオレがやる!」とIIIa部長は主張、目がマジである。
手術室の空気を読むのもフリーランスの任務、無駄な抵抗は止めて部長へ場所を譲る。

140KgということでIIIa部長にしては手間取ったが数度の穿刺で難なくガイドワイヤーは挿入され、カテーテルは合併症もなく留置された。
「SGカテーテル留置患者の体重上限記録が更新できたぞ!ハッハッハ、後はやっといてくれ」上機嫌でIIIa部長は去って行った。
「責任うんぬん」というより、要は自分でやりたかったようだ。

私はなんだかイチゴだけ食べられた後のショートケーキをもらった気分であった。
と同時に、いかにしてアラカン(=around還暦)麻酔科医が現役生命を延長するために努力(というか本能的習性)しているかを知った。

オリンピックシーズンである。プルシェンコ選手の銀メダル演技などを観るにつけ
「私もいつまで、現役第一線で重症やら緊急症例に対応できるだろう」とぼんやりと考えている。
「せいぜい後7~8年ぐらいかなあ」と弱気になるときもあるが、
「IIIa部長ぐらいの勢いで若いモンの症例を取り上げていれば、もっと延長できるかも」とも考えている。

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2010年1月22日 (金)

教授の犬

A大学心臓外科のB教授はハナコという名の犬を飼っており、賢い犬との評判であった。というのも「犬は人間関係を見抜く」と言うが、ハナコは特に「B教授宅を訪れる来客の人間関係を見抜く」との噂だっだ。

具体的には、B教授宅のホームパーティーに学生と研修医が招かれた場合、学生には吠えないが、研修医がろくにお酌もせずにソファでごろごろしていたら吠える・・・ハナコには医局員とそれ以外が区別できるらしかったし、新入り医局員には特にきびしかった。ハナコの吠えにも動かない外科研修医は咬まれることもあるが、講師以上で咬まれた人はいなかった。また、B教授は麻酔科医を丁重に扱うことで知られていたが、ハナコも麻酔科医をむやみに吠えることはなかった。下っ端医局員はハナコを「教授の犬」と恐れつつ崇め、国際学会などの折には首輪などの貢物を土産に買ったりするのだった。

どうもハナコは自分のことを「B教授の次にエライ」と思っているフジがあったが、B教授によると家庭内では「B夫人>B教授>ハナコ」と思っているそうだ。血統としてはハナコ自身は雑種犬だが、ハナコの母はC大学心臓外科のD教授の愛犬であり、由緒ただしい「II世教授犬」なのである。


先日、ある病院で開心術の麻酔を担当していたところ、D教授がゲスト出演しており、ハナコのその後を聞くこととなった。B教授は大学にありがちなつまらない学内政治に巻き込まれA大学を去り、ハナコに吠えられていた若手外科医も次々と大学を去ったが、その頃からハナコもがっくり老け込んでしまったそうだ。B教授はしばらくして別の大学教授に就任したが、ハナコは回復することはなく、ある日眠るように無くなったそうだ。

「教授も教授犬も医局員があっての存在だよなあ」D教授はつぶやいた。
ハナコの冥福を祈りつつ・・・合掌

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2009年9月28日 (月)

捨て目を利かせる

フリーランスになってよかったことの一つは、(非医学書の)読書時間が増えたことである。バッグに文庫本を忍ばせて、電車での移動時間や仕事の待機時間中に読むのは、息抜きと同時に次の仕事のヒントにもなっている。

人気骨董鑑定士の中島誠之介著:「骨董掘り出し人生」で見つけた言葉に「捨て目を利かせる」というのがある。骨董の目利き修行の一つに、「視野に入ったものをちゃんと目でひろっておく」=「捨て目を利かせる」があるのだそうだ。著者は長年の修行の結果「電車に乗って漠然と車窓を眺めていても、骨董に関係あるフレーズや店舗が視野に入ると、勝手に脳が反応してしまう」そうである。


先日、私が六本木ヒルズへ出かけた時のことだった。約束までしばらく時間があったので、ウインドーショッピングを楽しんでいた。その日は、エストネーションという高級ブティックに足が向いた。普段はユニクロやら無印良品を愛用する私にとって、敷居の高い店なのだが、何故だか入ってしまった。そして、ディスプレイされていたドレスは「Vena Cava」というブランドのものであった。

どうやら、視野に入った情報を無意識のうちに脳がピックアップして、足が反射的に動いたらしい。


P.S.
非医療関係者のための解説:医学用語でVena Cavaとは心臓に流入する大静脈の総称

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2009年5月25日 (月)

学会が中止になって琵琶湖に行くと

皆さんご存知のとおり、インフルエンザ騒ぎで学日本麻酔科学会が中止になり、替わり(?)に琵琶湖で遊覧船に乗りました。船員は全員マスク着用ならしく、10m以上はなれたパフォーマンスも御覧のとおり。

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操縦席の船長さんも

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近所のコンビニのマスクはすべて売り切れでした

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2008年11月 9日 (日)

アナフィラキシー2連発

今週はアナフィラキシーショックに二度も出くわしてしまった。


症例1.

50代男性の開心術、アレルギー関連の既往はなかった。体外循環離脱後、MAP+FFPを急速輸血している最中に、血圧があっというまに40~50台に急降下。、「輸血のどれかに当たったな!」と推測した。顔面や術野の紅潮はなかったが、TEEが入っており、Swan-Ganzカテーテルも入っていたので、血圧低下の原因としての心不全は即座に否定できた。TEEではLVが小さめでよく動いており、胸腔内の液体貯留もみとめなかった(=胸腔内出血なしと判断)。診断的治療ということでヒスタミンブロッカー+ステロイド+エピネフリンを投与したらまもなく血圧は回復。手術終了後に覆布を取ると、皮膚にはホルスタインのような赤い模様ができていた。


症例2.

40代女性のラパコレ、既往歴なし。麻酔導入も手術も順調で、手術は終盤を迎え、腹腔鏡を抜いたあたりから突然の頻脈+大量の水様痰+気管付近から雑音。顔面がジャガイモのように赤黒くゴツゴツはれ上がる。とりあえずステロイド点滴で様子を見ていたら、気管の雑音が消失したので、抜管する。麻酔覚醒後、本人は呼吸困難も掻痒も訴えなかったので、帰室となった。迎えに来た病棟看護師が、「顔の形が違う!」とびっくりする。私が夕方、病棟に診察に行くと、別人のようなゆで卵風あっさり系小顔になっていたので、今度はこっちがびっくりする。


症例1.は輸血が原因と推察できるが、症例2.は原因が未だわからない。原因物質が抗生剤・ラテックス・消毒液だったら手術開始早々に発症しそうなものなのに・・・。しいていえば、終了間際に投与したロピオン(シップ薬等に使用されるケトプロフェンと交叉アレルギーをおこしたとの報告あり)ぐらいか・・・?

とりあえず、「二度あることは三度ある」とならぬよう、なんとなく用心している最中である。

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2008年9月21日 (日)

心疾患合併非心臓手術におけるTEE(学会おまけ)

おかげさまで、学会の教育講演は無事に終了しました。台風もどこかへ去ったようだし。
何が大変って、副都心線の渋谷駅のホームから地上に出るのに10分以上かかってしまい、学会場にたどり着けないんじゃないかとパニックになりそうでした。
でもって、時間の関係であまり説明できなかった事項を補足しておきます。

症例は、
「狭心症の既往がありステント留置後の低位前方切除術」であったが、
「周術期のモニターとしてのTEE」について追加説明しておきます。


1.EF:カテコラミン使用の指標

左室駆出率を測定することで、「カテコラミンを使用するか否か」「カテコラミン量の調節」「カテコラミンが多すぎて心臓が無駄に仕事をさせられている」を判断することができます。EFの測定方法としては、壁運動異常がある場合にはM-modeでは誤差が大きいので、少なくともArea法、できればSimpson法での測定が望ましいです。

心疾患合併症例の術前カンファで最も話題になりやすい計測値がEFですが、EFとは通常LVEFの略であり、心臓の4つの部屋のうちのLV(もっとも大切な部屋ですが)の収縮能の指標でしかありません。EFは心機能の全てを代表する値ではありませんし「非発作時には心エコー上異常のない狭心症患者」というのはゴロゴロいます。「EF70%」と言われても安全が保証される訳ではありませんし、「EF35%」でもLAD梗塞後の心臓をM-modeで測定した値だったら、さほど騒ぐ必要はないのかもしれません。


2.LVDd/LVEDV:Volume管理の指標

 LVの直径や容積、そしてその推移を測定することで、Volume管理の指標とすることができます。「CVPの値を参考にVolume管理を行う」に近い感覚です。

3.DT、E/A ratio:NTG、ニコランジルの指標

 左室拡張能を数値化することによって、NTG、ニコランジルの有効性を確認することができます。NTGやニコランジル投与を開始すると、トゲトゲしかったE/A波がなだらかになるのを見ると、ちょっとうれしくなります。


4.LAAの血栓・モヤモヤエコーの描出

 心疾患合併症例では、周術期の抗凝固薬の管理は麻酔科医の悩みのタネであります。あんまり出くわしたくないシチュエーションですが、術前に抗凝固療法を中断・変更した症例では、左室(とくに左心耳)に血栓がみつかることがあります。左心耳は血栓の好発部位ですが、経胸壁エコーでは観察がむづかしく、「TEEを入れてびっくり!」ということがたまにあります。


5.肺塞栓:右心系拡大+TR

 これもあまり出くわしたくないシチュエーションですが、術中の肺塞栓が即時に診断できます。血栓が直接エコーで見れる場合もありますが(この場合の致死率は高い!)、血栓が小さくても二次的な右心負荷(=RA,RVの拡大およびTR)によって、診断することが可能です。


6.TEE初心者のトレーニング

 TEEといえば「心臓麻酔のおまけ」と考えられやすいのですが、心臓麻酔初心者は麻酔そのもので手が一杯になりやすく、TEEを操作する余裕がないことが多いです。こういった、心疾患合併非心臓手術で積極的にTEEを使用し、麻酔の合間に操作の練習をすることは、麻酔科医にとっても有意義なことだと思います。


7.臨床研究テーマとして(追加)

 欧米に比べて日本の病院が集約化されていないことは広く知られています。「開心術が年2~3000件(もしくは0件)」というのは欧米では当たり前のことですが、わが国では「年50~200件が乱立」しています。よって、心臓麻酔の臨床研究をデザインしようにも、統計的な有為差が出るだけのデータを集めることは困難です。
 だからといって、「日本ではTEEを使った臨床研究はできない」と決め付けるのは早計です。欧米では、麻酔科サブスペシャリティの分化が進み、「心臓麻酔部門」と「ペイン部門」だとあたかも別の科ぐらい交流がない場合が多いのです。一方、わが国の麻酔科医はいまだに「何でも屋」であることが要求されます。ゆえに「硬膜外麻酔がLV拡張能を改善するか?」といったサブスペシャリティを超えた研究の立案・実行は、我が国の麻酔科医のほうが有利だと私は思います。
 「ウチの病院じゃ、開心術は週1回しかないから、マトモな研究はムリだ」と考える医師よりも「ウチの病院じゃ、週4日はTEEが自由に使えるから、なんか研究してみよう」と考える医師に、研究の女神は微笑んでくれるのではないでしょうか。

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2008年9月17日 (水)

学会の教育公演にコメンテーターとして出演します

きたる9月20日、第48回日本麻酔科学会 関東甲信越・東京部会
『教育講演Q&Aセッション』にコメンテーターとして出演します。
内容は、「非心臓手術における心疾患への対応」になる予定です。

ご興味のある方は、渋谷セルリアンタワーホテル第2会場(宙)へ13:30~15:30おいでください。
(台風に直撃されそうなのが、とっても心配・・・)

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